スクワマからハイアングルへ
クライミングをする上で欠かせないギアの一つ「クライミングシューズ」。今年でクライミングを初めてもう7年になりますが履き込んできたシューズの種類は4種類とかなり少な目でした。2016年にスポルティバからスクワマが発売されてから昨年2020年まではスクワマのみを繰り返し履き続けていました。履き心地、ヒールやトゥの性能、程よい剛性と全ての性能がバランス良く備わった文句の付けようの無い一足。その快適さから他のシューズを試すことなくこれまで登ってきましたが昨年およそ4年振りにスクワマ以外の靴を履くことに。
そのシューズとはアディダスファイブテンのニューハイアングルです!憧れのクライマーでもある日本代表の緒方良行選手が履いているのを目にし、これまであまり見たことのない白をベースとしたそのデザインにとても惹かれました。きっかけはそんな些細なことでしたが実際に試し履きしてみるとフィット感が予想以上に良く、これは是非一度履き込んでみたいと思い靴を変えてみることになりました。今回は実際にハイアングルを半年間履き込んで感じたことをご紹介していきたいと思います。
ハイアングルのオススメポイント
昨今はクライミングシューズ界を席巻しつつあるアディダスファイブテン。そんなアディダスファイブテン渾身の一足とも言えるハイアングル最大の特徴はなんといってもその柔らかさによる圧倒的なフィット感。まるで素足のようなその感覚はスクワマをも凌ぐ快適さがありました(あくまで僕個人の意見です)。
特にハリボテなどのボリュームホールドでのスメアリングに関してはベタッと踏み込めるその感覚に感動すら覚えました。さらに気に入っているポイントは自由度の高いフック性能。細身な形状をしたヒールは細かいホールドとの相性抜群。またヒールに用いられたステルスHFラバーはボリューム系で最高のグリップ力を発揮してくれます。極み付けはアッパーが反返ることで可能になる鉤爪のようなトゥフック。トゥもステルスラバーが用いられており高いグリップ力でホールドに沿うように効かせられます。前回サーキット課題の42番(現在は定番黒課題になっています)ではこのトゥに本当に助けられました。
半年間履き込んでフットワークが向上した!
ハイアングルを履き始めたのは昨年の10月。ちょうど半年が経ち実際に履き込んでみて思うこと、登りへの変化はあったのかを書いていきたいと思います。
結論、ハイアングルのようなソフトシューズを履き込んだことによりフットワークが向上した!
これもあくまで僕個人の意見ですが足の自由度が高いソフトシューズを履くということは、より素足に近い状態で登ることになります。たしかにスクワマから履き替えて数週間は登り終えた後のふくらはぎの疲労感が以前より増していたのをよく覚えています。それだけ足を使っている証拠でもあり、フットホールドに乗る際につま先ではなく母指球で乗るイメージが分かるようになっていました。
壁の中での重心移動、デッドムーブでの足を残す技術など、これまで上半身の力に頼って登ってきましたがハイアングルを履くようになってから重心の意識がより下半身にいくようになっていました。苦手なスラブも以前より落ち着いてムーブを起こせるようになったと実感しています。
これまで同じシューズをずっと履いてきましたが今回の経験を通じて色んなシューズを履いてみたいと思うようになりました。それぞれのシューズにコンセプトがあり、それに合った登りに近づけるように設計されていると思うとクライミングシューズは本当に素晴らしい技術の結晶なんだと改めて感じました。
場面に応じて履き分ける
今回はハイアングルについて書いていましたが今自分が履いているシューズは全部で三足あり、場面に応じて履き分けています。
ジムではハイアングル。上でも書いておりますがスメアリング、フック性能、履き心地、どの点に置いても文句の付けようのないシューズです。強いて言うのであれば伸びるのが早いことぐらいですがそれは柔らかいことの証明でもあります。今後ジムでは他のソフトシューズも試してみたいと思います。
岩ではスクワマとミウラー。基本的にどの岩もスクワマで登っています。長年履き続けて慣れていることもありますが全ての性能がバランス良く取れたスポルティバの人気No.1モデルです。スクワマは新品の状態と履き込んで馴染んできた状態、エッジングとスメアリングといった具合で活かせる性能が異なるのでその時に応じて使い分けてます。ミウラーは細かいホールドやスクワマだと掛からないヒールが出てきたときに使用しています。剛性が強く繊細なヒールは岩でその真価を発揮します。エッジングもこのシューズに助けられたことは多々ありました。岩を登るなら間違いなく持っておきたい一足です。
もっと色んなシューズを履いてみたい
クライミングシューズは壁を登る上で欠かせないギアの一つであることは間違いありません。しかし靴を変えたからと言って劇的に登れるようになるわけではありません。世界には裸足で岩を登る人も存在します。それでも一手多く登れるように、あのホールドが踏めるようにと、今履いているその靴には開発に携わった様々な人達の想いが詰まっています。そう思うともっと色んなクライミングシューズを履いてみたいと思うし、クライマーとしてもっと靴についても詳しくなりたいと思うようになりました。さて、次は何を履いてみようか。また別のシューズを履いたらレビューしてみたいと思います。


